英文法レベル別問題集

今回紹介するテキストは英文法レベル別問題集1です。

「英語は苦手」
「何から勉強すればいいかわからない」

このような生徒の原因の多くは、中学時代の英文法の基礎が固まっていない状態であることが多いのです。

  • 具体的に言えば、高校一年生の夏の時点の模試で偏差値50を切っている。
  • 高校2年生の最後の模試で偏差値40前半、もしくはそれ以下

このような場合は中学時代の英文法の基礎が抜けている。また、基礎的な語彙力が抜けていると感じています。

私は学力判定をする時に、まず模試の偏差値で軽く判定し、次にどれくらいのレベルか判定するテストを使って(偏差値ごとに大まかな正答率がわかるテストを作っています。)、おおよその英語の力をはかります。

学習計画には志望校の配点、そして自分の力を知ることが必要です。このことについてはこちらで書きました。

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模試を分析、過去問を問いて現状の分析をするのは非常に重要ですが、自分でそれを行うのも難しい場合がありますね。

そういう時は模試で判断するわけですが、何もかも出来ないという場合はあります。それならば基礎分野を早く固めたほうが良いに決まっていますね。そういう時に有効です。

出版社サイトの紹介文

レベル1の位置付け
「英文法レベル別問題集」の中で、最も基礎的なレベルに位置するのがこのレベル1です。
どんな学習においても、一番基礎の部分がしっかりと理解できているかどうかが、最終的な成功のカギになります。大学受験や英検準2級以上を目指す人でも、少しでも英文法が苦手だと感じているなら、思いきってこのレベルから始めることをおすすめします。

 
超基礎だと思って楽に解いてみると、意外に忘れていることがあったりして、ドキッとさせられることも多いと思います。基礎が曖昧だと、わかっているつもりでいた部分が、角度を変えて問われたときに案外わからなかったりすることも少なくないのです。
このレベル1を終えれば、英文法の基礎がしっかりと固まり、さらに公立高校入試や英検3級に対応できる程度の英文法の力を身につけることができます。TOEICの得点レベルでは、ほぼ350点になります。

 
■ まずは超基礎からスタート!
このレベルでは、まずそれぞれの品詞の基礎的な使い方をしっかりマスターするところから始めます。
特に動詞に関しての知識は、あとでレベルアップする際に重要です。また、関係代名詞や不定詞・動名詞は、受験に限らずTOEICや英検においても必出なので、基礎からしっかり勉強しておきたいものです。

公式サイトより引用

どのようなテキストか

出版社の紹介サイトではTOEIC350点といっていますが、さすがにこれはちょっと盛りすぎですね。

実際には高校受験レベルです。

英文法レベル別シリーズで特に1,2は高校英語に接続するためにやってほしい。

もし、代名詞の変化、動詞の変化などから戻る必要があるようなら合格BONもお勧めできるテキストです。

レベル別1での正答率が50%を切っているようなら、合格BONの該当する章にもどって学習して進めたほうが現実的です。

基礎レベルですという英文法のテキストはそれこそ多くあるのですが、私は英文法レベル別問題集を勧めます。

まあ、レベル別問題集の弱点があるとしたら、生徒が自分のレベルを高く評価するミスですかね。

正答率が50%前後なら、自学自習が進めやすい。

これはどのテキストでも共通していますから覚えておきましょう。 まったく解けないテキストは使うのが難しいですから。 目標とするレベルのテキストを使うのではなくて、今の自分ができるレベルのテキストを選ぶことが重要です。  

英文法レベル別問題集を勧める理由

問題が多すぎないこと。

1章ずつの問題数が少ないことは大きなメリットです。

多くの学校で配布されている英文法のテキストは量が多すぎます。英語は当たり前ですが、該当分野の知識だけで理解できるわけじゃないですね。例えば、動名詞やっていても、不定詞が入った文も普通に出てきます。

高校の英文法を学ぼうとしたときに、当然中学レベルの英文法はできているという前提にたっているわけですから、中学レベルの知識がない生徒だと、行き詰まってしまいます。

そのため、まず大学受験レベルの知識を短期間で身につける必要性があるわけですね。

問題数が多すぎないのはメリットです。中学英文法は理解すること以上に、覚えて自由に使いこなせる必要がありますね。

英文法レベル別問題集は、1章当たりの問題数が20問程度と、毎日の学習に組み込みやすい。

ほかの科目とのバランスを考えたときに、英語にそれだけ時間をさけない生徒もいるでしょう。その場合、1章が20問程度というのは非常に使いやすいです。

合計200問ならできる気がしませんか?

部活で忙しい生徒などでも、週末に集中してといて、平日に復習するという形でも使えますね。

あとは、達成感です。偏差値50ないということは、平均的な力がないということです。そのレベルの受験生はまだ、学習習慣がついていないことが多いのですね。一冊やり切ったということは、大きな自信になります。

また、2018年度からの新高校一年生の場合、外部テストの導入で、今までに比べて英語の完成を前倒しにする必要性が出てきました。そのため、できるだけ早く中学レベルの英文法はマスターしたい。

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本当に危機感を抱いています。

巻末の付録が充実している

巻末に、熟語のリストや会話表現のリストが掲載されているのが英文法レベル別の特徴です。とくに、高校英語が全くできないと言っている生徒の多くは、語彙が足りていません。

このレベルの語彙を覚えていくと、かなり楽になります。

「英単語を強化するためには、英単語集をつかえばいいんじゃない?」という疑問もあるでしょう。大学受験を対象にした英単語集の多くは、読解で出てくる単語に焦点を合わせているのが多いのです。

まずこのレベルの生徒が急がなければならないのは、英文法の理解ですね。そのレベルの語彙はテキストで覚えたほうが早いためです。

中間テストの存在

中間テストの存在は大きいです。訓練した範囲がマスターできているか、ある程度まとまった範囲から出題されることで知識の抜けを確認できます。

使い方の一例

一年生の夏時点で偏差値50ない生徒ならこのような使い方を勧めます。

  1. 日付を入れる
  2. 問題を解く
  3. 間違えたところに×をつける
  4. 訳す
  5. 解説を見る
  6. 解説をみてわからないところをチェックする。(これは後で質問するときの時間を短縮するためです。学校や予備校、塾で質問するときも、自分がわからないところをチェックして聞けば、望む答えが得られます。)
  7. わからない単語をチェックシートで消える色で意味を書く(復習の利便性を高めるためです。)
  8. わからない単語、日本語訳もマーカーでチェックする
  9. 次の章に進む前に×だったところをもう一度解く
  10. 3回以上×だったところは、カードにする。日本語訳を表面、英語を裏面などにする。英作出来るように。
  11. 章末の語彙は、携帯でとっておいて、終わった章で覚えていないところがわかるようにチェックする。
  12. 2回目ももう一度全部解く(このレベルの知識の漏れは、後で大きな影響を及ぼします。)
  13. 3回目からは×のところだけ解く。90%の正答率になったら英文法レベル別問題集2に移行。

実際、自分が教える場合は、文型のチェックだったり、音読だったり、類題を解かせます。

が、独学の受験生には厳しいでしょう。

文型をこのレベルで自力で理解することは難しいためです。

まずそれよりは、基礎知識を早く習得することです。

まとめ

英語が苦手でどうしようもない。高校英語が全くできないという生徒、高校一年生の夏で偏差値50を切っているような生徒には強くすすめることができます。

本当、2018年度の高校一年生からは、英語の完成を急がないと厳しいですからね。

なんとか生き延びようね。

ノザキ塾