早稲田大学に合格したSさん(四日市高校出身)の学習計画 2年生時点の国語の学習計画

早稲田大学に合格したSさん(四日市高校出身)の学習計画 2年生時点の国語の学習計画

高校一年生で、古文に関してはかなり高いレベルまで到達したSさん。高校2年生の目標は、過去問演習が出来る体制をつくることでした。

一年生で一番学習時間を使ったのが古文。古文を安定させることで、現代文にネックがあったSさんも国語が得点源になっていきました。

早稲田大学に合格したSさん(四日市高校出身)の学習計画 1年生時点の国語の学習計画
早稲田大学に合格したSさん(四日市高校出身)の学習計画 1年生時点の国語の学習計画 前回は、Sさんの英語の学習計画について考えました。 志望校の配点を考え、優先順位を政経、次に国語、最後に英語とおいたのでしたね。 今回...

夏までは古文中心の学習。古文の学習が終わったSさんは大きく力を伸ばしました。

高校2年生で高校3年生の全統記述模試を受験して、偏差値65を超える。

高校2年生で高校3年生の全統記述模試を受験して、偏差値65を超えました。

現代文の配点が高いから、現代文をやる。これも間違いではないですが、現代文は安定しない科目です。

みなさんも経験はあるかと思いますが、あるときは読めて、あるときは全く何を言っているのかわからないということはありませんか。

それは、語彙力が不足しているからです。語の正確な定義を知らない。

それと、そもそも受験で取り上げられる文章は、日常的に話されるテーマとは異なるからです。

読書経験が少ない人にとっては全く未知のテーマであることが多いですね。

語彙は少ない、そもそもテーマをしらない。その場合は、類推に類推を重ねるしかありませんね。だから、見当はずれの理解になるのです。

Sさんは現代文にネックがありました。そのため、一年生から語彙を強化していきました。現代文を読んで学習するための基本的語彙の強化から始めなければいけなかったわけです。

とは言え、古文と現代文の語彙強化だけでも偏差値60を超えるのは無理ではないのです。

古文が正確に早く解けることで、現代文に回す時間が増えるわけですから、その分現代文の得点も伸ばせたわけです。

Sさんは現代文を読むスピードは遅い方でした。そのため、古文強化が最重要の課題だったわけです。

これは学習計画の勝利と言えます。配点だけを考えてもできないですね。

短時間で得点をあげられる分野から強化するという原則を徹底したからです。

漢文について

漢文はもっとも得点効率が高い科目ですが、漢文を高校一年生でやらなかったのには理由があります。

まず、漢文は古文がわからないと出来ないからです。

書き下し文がそもそも古典文法に則っているわけですから、古典文法を正確に覚えていない段階だとできませんね。

句形や送り仮名を正確に処理できない。例えば、古文なら「死ぬ」はナ変動詞ですが、漢文では「死す」とサ変動詞になります。

漢文ではもともと動詞として使われていたものだけれど、日本語に動詞として存在しない場合は、名詞+サ変動詞という形で処理したりしますね。

これ、古典文法覚えていないと無理ですよね。

助動詞の接続も覚えていないと出来ない。

再読文字を丸暗記する人がいますが、こんなの副詞+助動詞と理解してしまえば、難しくもないですからね。文法的理解を伴わなかったら記憶が大変です。

そのため、高校2年生になってからSさんは漢文の強化をはじめました。

早稲田で漢文は出題されますが、法学部、商学部などは古文・漢文がまとめて大問一つという形式(違う場合もありますが、それが多い)で、漢文のレベルは高くありません。

そして、漢文の配点は低い。

文学部、文化構想学部はレベルも高いですが、Sさんは政経受験で基本的にこの2つは一般受験では受けられない(センター社会を使う形式もありますが、特殊な形式になります。)ため、漢文の優先順位は低かったからです。

使ったテキストは

  • 「漢文早覚え速答法」

まず句形、読みを覚えました。

短時間で終わらせられるテキストして優秀です。

漢文に関しては、近年の問題に対応しきれていないという批判もあるようですが、そもそもこのテキストはそういう目的で作られていません。

短時間で漢文の要点をつかむためのものですからね。

漢文に関しては、学校で配布されたテキストが使える内容だったので、それに追加解説していく形で強化しました。

漢文法に関しては、こちらで講義しました。漢文の文型を知っておくと非常に応用が効くのですが、なかなか解説してあるものがなかったのでしかたないですね。

古文の息抜き程度の学習でした。

漢文については、併願校の中央大学では出題されない(Sさんは法学部、経済学部)を併願校として考えていたためです。

漢文に関しては、それでも十分なレベルに達しました。

古文について

古文については、厚みをつけるのが目的でした。すでに高校一年生の段階で文法や読解でしっかりした基礎があったSさんですが、二年では大量の古文を読み込むように計画しました。

使ったテキストは

  • 『SPEED攻略10日間 国語 和歌』
  • 『土屋の古文100』
  • 『マドンナ古文常識』
  • 『おまかせ総合古文問題演習』
  • 『あさきゆめみし』

です。

『SPEED攻略10日間 国語 和歌』は、良くできたテキストです。和歌技法についてコンパクトに纏まっているのと、それに加えて和歌の入試問題が収録されています。

ただ、これだけだとわかりにくいので、解説動画をつくり、それを見てもらいました。和歌は訓練していないと、なかなか対応するのは難しい分野なので、しっかり訓練しました。

紀行文は、歌枕を詠むことも多いわけで、実際には和歌の知識がないと読解できないことも多いのです。上位大学は大好きですね。

『土屋の古文100』は受験頻出の古文を取り上げてある参考書です。

教科書でも良いのですが、ポイントとなる文法や単語について解説が加えてあり、読み込む量を増やす必要があるSさんにとっては良いテキストでした。

1つずつ読み進めるなら隙間時間にもつかえるので、学校での内職に。

『土屋の古文100』と並行して『マドンナ古文常識』も読み進めていきました。特に古文常識がわからないと全く読めない文もあるので、読み物としての利用です。

学校での内職や、負担が多かった英語の息抜きに読むようにしてもらいました。

古文常識が必要とされる場面はたくさんあります。和歌のやりとりでの主体判定、男女の判定などは古文常識がわかると楽になることは多いですね。

また、古文では仏教の知識が必要になることも多いです。説話の出題率を見たらみなさんもおわかりかと。

『土屋の古文100』も有名出典を多く取り上げてあるので、古文常識も強化できるのですが、やはり一冊でまとめてあるのは学習しやすい。

この2つを学習することで、Sさんは古文の対応力を上げました。

『総合古文問題演習』は、文法、単語、文学史など、古文の知識問題をメンテナンスするのに使いました。これ、コンパクトで非常に良いテキストです。実際の過去問からとってありますし、ただプレミアが付いてしまっていますね…

私のところでは、PCで出来るテストを作って、それで覚えるようにしてもらいました。

文法知識は充分あったのですが、速度を上げるためには多くの問題を解く必要があるのでそれに向いていましたね。

『あさきゆめみし』は漫画ですね。

源氏物語は頻出古典ですが難しい。人物関係をしらないと全く手も足もでないことがあります。

そして頻出古典はハイレベルな出題がされることが多いのですね。そのため、古文の厚みをつけるために息抜き代わりに読んでもらいました。

古文に関しては、1年生でかなりのレベルに達していました。現代文が得意な生徒であれば、ここまで古文を訓練することはなかったですが。Sさんは高校一年生から学習を始めていたことと現代文の語彙力を養成する間古文に多くの時間を割いたということです。

現代文

古文の分量の多さに比べて、現代文はシンプルでした。

Sさんは語彙力に問題があったので、語彙力の養成に時間を掛けました。

使ったテキストは

  • 『基礎入試現代文―分析と攻略 (ダイアグラム)』
  • 『頻出現代文重要語700』
  • 『ことばの常識』
  • 『金の漢字』

高校一年生の時に現代文のテキストで使ったのは『銀の漢字』のみ。

古典の学習が一段落した時点(土屋の古文100が終了した時点)で『基礎入試現代文―分析と攻略 (ダイアグラム)』を導入しました。

『基礎入試現代文―分析と攻略 (ダイアグラム)』は、取り上げてある文章が、二項対立や言い換えを含んだもので、評論文の論理を追う方法を学ぶのに適したテキストです。それに解説動画を作り学習してもらいました。

『基礎入試現代文―分析と攻略 (ダイアグラム)』では小説問題の部分もあるのですが、そこはカットして使いました。Sさんの受験校する早稲田の学部、中央大学の学部では小説は出題されないためです。

ダイアグラムで読み方を学び、早稲田や中央大学で出題される硬質な評論文に対応するために『頻出現代文重要語700』を導入しました。

類義語、対義語を覚えることで正確に論理の流れを追えるようになります。これはとにかく重かったけれど、Sさんには一番効果があったテキストです。

読書経験がそれほどない受験生にはおすすめできます。

語義の説明だけではなく、例文も載っていますからね。辞書代わりにもして目に触れる回数を増やして記憶できるようにしました。現代文が苦手という受験生で、それなりに問題を解いているのに伸び悩んでいる受験生には効果があります。

私のところでは難関大学の受験生にはみな購入してもらっています。ボリュームはありますが、英単語に比べればずっと楽でしょう。

『基礎入試現代文―分析と攻略 (ダイアグラム)』が終わってからは『頻出現代文重要語700』で語彙を強化。

『頻出現代文重要語700』の一回目が終わってから、『金の漢字』を導入しました。どれか一つのテキストが終わってからでないと、負担が多すぎるからです。

『ことばの常識』は、過去問演習にはいってから強化に使ったテキストです。慣用表現の強化が必要だったので使いました。

一番効果があったのはやはり過去問演習

古文の強化が終わり、現代文の読み方を覚えてからは過去問演習です。高校3年生からスタートならもっと早い段階で過去問演習をします。得点を分析し、最も短時間で得点をあげられる分野を強化していきます。

しかし、Sさんは高校一年生からの生徒だったので、充分強化に時間をとりました。過去問演習して効果があるのは40%程度得点できる状態です。高校一年生で早稲田や中央の問題を40%とるのは無理ですね。

今までのテキストをやれば中央大学では40%は最低でも得点できるということです。

「え、40%?」

と思われるかもしれませんが、センター試験じゃないんですから、90%の得点率が必要なわけではありません。

合格最低点に到達するのが目標なわけですからね。概ね65%程度が私大文系のボーダーラインであることは覚えておくと良いです。まずは60%ということですね。安全をとって最終的には70%が目標です。

最初の結果は(仮想配点ですが)54点。悪くない数字でしたが、Sさんは点数をとりにいく姿勢に問題がありました。

最初の演習は2012中央大学商学部の演習だったのですが、とにかくスピードが足りない。

現代文では、古文の3から初めて,現代文の大問1をといて、大問2を最後に解く形だったのですが大問2は時間切れ。2のほうが知識依存度が高いので、3→2→1と解いていくのがSさんにとっては良いのがわかりました。

解き方を固定するメリット

どこに問題があるかわかりやすくなるわけですね。毎回同じ解き方をすることでどこを改善すればよいかわかりやすくなります。

Sさんの場合、記述問題が入ると時間切れになるのはわかっていたので、はじめはそれを捨てました。初めからそこを捨てることにして、それ以外の精度を上げるほうが点数を上げられたからです。

また、時間配分も固定できるので、そこで改善するべき点を見いだせる。Sさんの場合は、3が20分かかっていたので、まず古文の時間短縮を目指しました。最終的には12分程度で解けるようになりました。

強化が最適化される

過去問を解いて、短時間で上げられそうなところを上げていくのは、過去問をやればわかりますね。

Sさんは、特に現代文は語彙の強化。慣用表現や四字熟語にも弱さがありました。中央大学の場合、2番は現代文でも知識依存度が高いので、ここは時間を短縮できる可能性があるので、重点的に強化することにしました。

古文に関しては、多義語の処理を正確にすることで時間短縮を測れることがわかったので単語の強化、文法で時間を短縮できるので量をこなすように計画を立てました。

実際のテキストの進め方

まず『SPEED攻略10日間 国語 和歌』を終わらせました。この時期、学習しているのは古文と政経は過去問演習のみでした。

終わった後に、和歌の資料は普段も持ち歩いてもらい、学校の授業などでも確認するようしました。

次に『土屋の古文100』を導入。『土屋の古文100』は読む際にわからない単語にチェックしながら読み進めてもらいました。

並行して『マドンナ古文常識』を読んでいったのですが、これは毎日やるのではなく、疲れた時に読み進める形にして無理なく勧めました。8月までに過去問演習に入る予定だったのですが、Sさんの体力がなかなか回復しなかったので、細かくペースを調整しました。

『土屋の古文100』が終了後、『基礎入試現代文―分析と攻略 (ダイアグラム)』を導入しました。現代文と古文の対策が同時に出来る方がバランスは良いのですが、時間的に難しかったため、このようにしました。

『基礎入試現代文―分析と攻略 (ダイアグラム)』の終了後、現代文は『頻出現代文重要語700』。古文は『マドンナ古文常識』終了後に『総合古文問題演習』を導入しました。

その後は過去問演習ですね。過去問をやったあとは弱いところの補強です。

基本的に、国語は現代文のテキストは1つ。古文のテキストも1つ。読むだけのテキストならもう一つ読むものを加える形にして、1日平均60分程度でおさまる形で計画しました。

もちろん、出来ない日はどれかテキスト一つだけ進めるなど体調に配慮して進めていきました。漢文は、学校の定期テストに合わせる形で、コンスタントにはやっていません。

過去問演習はまとまった時間がとれる日曜日。週一回の過去問演習で翌週の演習までに弱点克服を考えるというルーチンですね。

まとめ

  • 古文重視なのは変わらず。和歌まで終わったら、厚みをつけるために頻出古典を読み込んだ。
  • 漢文はそれほど。テキスト1冊。学校のテストに合わせる形で強化した。
  • 現代文は、時間を掛けて語彙を強化した。現代文の解法をマスターしたら、語彙を強化してから過去問演習に入った。

あらためてやったことを書くと量が多いですね。

でも実際に、国語に使った学習時間は2年生のときは17,852分です。一日あたりにしたら48分ですからいかに学習計画と勉強法が大事かわかりますね。

大体、私が指導してきた早稲田に合格した生徒は、テキストはそんなに変化はないです。やり方と計画はかなり違いますね。当たり前の話ですが、合格に必要な知識は変わることはないわけですからね。

 

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