早稲田大学に合格したSさん(四日市高校出身)の学習計画 志望校を配点から考える

早稲田大学に合格したSさん(四日市高校出身)の学習計画 志望校を配点から考える

前回の記事で、一年生の具体的なモデルを作ると述べましたが、一年生から指導した生徒の具体例を上げて考えたほうが皆さんにわかりやすいですね。

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今回取り上げるSさんは、早稲田大学教育学部に合格。併願校は中央大学で、中央大学は出願した全学部に合格。

テクニック的に非常に完成された受験生でした。

高校一年生の6月から指導開始。

Sさんは典型的な文系の生徒。数学など理系科目にネックがあり、早い段階で理系科目より文系科目を重視することは決まっていました。

一ヶ月は、進度表(後述しますが、一日の学習時間、睡眠時間、学習した内容、その日の状態など記述したもの)のみを記入してもらい、一日に使える時間を確認しました。

宿題が多い学校で、全てをこなそうとするとどの科目も中途半端になることが明らかだったため、私立文系に決定した。

私立文系のなかで志望校は早稲田に決定しました。

早稲田を志望校にした理由

早稲田大学を第一志望にしたのは、配点、入試科目から考えた結果です。3教科に絞る以上、すこしでも難関校を目指すという意味もありました。

早稲田大学の配点は特徴的です。

一般的なMARCHクラスの配点は

  • 英語150
  • 国語100
  • 社会100

では早稲田大学政治経済学部を例に取りましょう。

  • 英語 90
  • 国語 70
  • 社会 70

配点を見ればわかりますね。早稲田はどの学部も英語の配点が低いのです。言い換えれば国語と社会の配点が高い。

Sさんは、理系科目は苦手ですが、社会は苦手ではなかったことも大きな理由です。

慶應を第一志望にしなかった理由

私立文系というと、慶應義塾大学も当然候補に入りますが、入試科目が特殊だったため選択肢から外しました。

慶應の場合は、小論文が課される場合がほとんどです。小論部は個別対策が必要で、他大学との併願を考えると難しい。

通常3科目に加えて、小論文を勉強するのは負担が大きいからです。小論文の得点が読みにくいということもあります。

国語の場合、古文、漢文が手薄になると、英語でカバーする学習計画を立てていくことになりますが、英語を安定させるのは時間が掛かる。

政経が鍵

そして、慶應と早稲田の大きな違いは社会の科目にあります。

早稲田の社会は、政治経済が選択できます。日本史、世界史と比べて、完成させるのに圧倒的に時間がかからない。偏差値60までに持っていく時間が、私のところの生徒の学習時間が平均で9856分。およそ10000分と考えていいでしょう。

日本史、世界史では少なくとも数倍かかります。科目としての難易度が低いのです。

暗記する量が少ないのですね

難点としては思考問題が多いことと、独習が難しいことにありますが、独習でも、今後紹介するテキストを組み合わせれば日本史、世界史よりは独習でも短時間で学習できると思います。

また、政経は、英語に比べて国語が難しいと言われる早稲田には有効です。経済、哲学のテーマなどは政経を学習することで理解しやすい側面があります。

英語では社会学部などのように、ストレートに政治、経済の話題が問われることが多い学部もあります。

英語で陪審制度の話が早稲田で問われたことがありますが、これは政経をやった受験生には有利だったでしょう。

政経という科目を選択する受験生が少ないことも有利に働きます。

社会は日本史、世界史、政経とあるところが一般的ですが、それぞれの科目の平均点が大きく違う場合はどうするのでしょう。

不公平にならないように偏差値換算して、得点を出すわけですね。政経は選択する受験生が少なく、平均点が低い傾向にあります。そのため、3年間政経を訓練すれば、政経で大きくリードを奪えると考えました。

そして政経が一定レベルに到達すれば、英語、国語に時間を回すことが出来ます。日本史や世界史ではこうはいきません。覚えなければいけないことが多いため、維持のためにも多大な時間が必要とされます。

英語と社会はお互いの時間を食い合うことが多いのです。英語を重視して、国語、社会が間に合わない受験生がどれだけ多いことか。

何度も述べていますが、受験で重要なのは短時間で得点を伸ばせる分野から攻略することです。それが、Sさんの場合は政経だったということです。

政経のデメリット

これは明らかです。受験できる大学が少ない。慶応、立教、上智といった他の私立上位校は受験できませんし、早稲田でも、文学部、文化構想学部はセンター利用した特殊な受験しかできない。国際教養も受験できません。

追記:2018/10/03 立教大学は受験できるのもありますね。今は。

また、時事問題を大量に出題されると、対応できないこともあります。

思考問題も難しいといえば難しい。国際収支や需要・供給、信用創造など計算問題なども独習では難しい面があります。

政経から併願校を考える。

早稲田を第一志望として、中央大学、明治大学を併願校と考えました。もちろん、この2つの大学は政経が利用できる大学です。

中央大学は比較的スタンダードな出題が多く、しっかり基礎を固めていけば対応しやすいこと。

また、中央大学全学部入試の経済学部になると、英語、国語、政経が均等配点であるため、政経で得点できるようになれば大きくリードを奪える。

このように、政経から考えていきました。

まとめ

Sさんは私立文系ということだけがきまっており、できるだけその中でレベルが高い(この場合は単純に偏差値のことです。)大学に合格できることを考えて逆算しました。

将来学びたい分野を考えるのも大事ですが、決まらない場合はレベルが高い大学を目指すのも一つの方法です。

いままで説明してきた「志望校を知ろう」を読み返してもらえると、配点の分析から入ったことがわかってもらえると思います。

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Sさんは1年生だったため、過去問の分析はSさんではなく、私が行っている分時間が短縮されていますが、これは時間を掛ければ受験生のみなさんでもできると思います。

まだ、何も志望校もきまっていない受験生ならば、Sさんの学習計画、使ったテキストは参考になると思います。

Sさんの学習計画は、かなりの分量になると思います。少しずつ更新していきますね。


 

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