過去問を解いて自分の学力を知ろう。ー過去問をさらに分析しよう。

過去問を解いて自分の学力を知ろう。ー過去問をさらに分析しよう。

前回で、過去問を解いて、どのような出題形式か把握はできましたね。

過去問を解いて自分の学力を知ろう
過去問を解いて自分の学力を知ろう 前回は模試を使って、自分の学力を判断することについて書きました。 「模試を使って自分の学力を知ることが出来たのなら、わざわざ過去問を解く必要はあるの?」 「私は高校1年生だから、まだ過...

各大問ごとの得点率も記入してありますね。

以下の3つは記録してありますね。

  • 難易度 難しい(正答率30%以下)、普通(正答率40~60%)、簡単(80%以上)
  • 既習範囲か未習範囲か
  • 自分の印象 (すこし勉強したらできそう、教科書レベルである、時間が全然足りないなど受けた印象)

もし、記録していなかったらもう一度過去問に戻って確認しましょう。

分析して、優先順位をつけよう。

ここまでで、出題形式については理解はできているし、どの範囲の知識が必要かもわかったと思います。

もう一度、学習計画を立てる時の基本を確認しましょうか。

短時間で得点をあげられるところから学習すること

でしたね。

受験までの時間はどんな受験生でも共通でした。そもそも受験までに万全の学習を終わらせられる受験生はまれです。そのため、効率を追求する必要があるのでしたね。

 

では、前回の学習計画で取り上げた2012中央大学全学部の分析をしてみましょう。

今回は、私がかつて指導した生徒の例を取り上げてみます。今回の例で取り上げるのは、浪人生で、かなりレベルが高い(偏差値65以上)の生徒で、英語、政経で得点を稼ぐタイプです。

点数は私が仮想配点を出しています。

これは過去問演習できるレベルの生徒が学習計画を立てる時の例です。

受験生の分析

Kくんの場合

123/150

K君の全体の印象

全学部は初めて解いた。法学部のように品詞変換問題が出題されていると思ったが、出題されてなかった。だが、他の学部と同じく正誤問題は出題されている。法学部と比べると解きやすいと思ったが、時間が足りなかった。解く前に大問分析をしてⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ,Ⅴの順で解いたが、正誤問題に時間をかけすぎたので、Ⅰ,Ⅲ,Ⅳ,Ⅴ,Ⅱの順で解くべきだった。

 

大問1 文と文をつなげる問題

K君の分析

30/30
時間がかかると思って訳を書かなかったが、指示語などを考えると、訳を書いておいたほうがよかった。

大問2 正誤問題

K君の分析

24/30
時間が取られるので、正誤問題は後に回すべきだった。6のpreferのところをよく見てなかった。

大問3 空所補充問題

K君の分析

24/30
4番、10番は対比、+-イメージのテクニックが使えてなかった。

大問4 空所補充問題

24/30
ここは選択肢の品詞に注目する。抽象から具体を意識してなかった。

大問5 空所補充問題

21/30
最終段落、問10は時間が足りなくて読めなかった。数量表現をチェックしてなかった。あと、6以降は選択肢ごとに訳を書き込んでおくべきだったと思う。

どのように学習計画を立てたか。

K君の分析をみてもらえればわかるように、この時点で合格最低点は優にこえており、どの大問も合格最低点の得点率を超えています(60%以上)。

彼にとっては、難易度は簡単、全て既習範囲、印象はこの問題を解くときに注意したいことですね。

では、私はどのように分析したか。

強化するなら、5番ですが、合格最低点を超えているので、それほど問題視することはないですね。

この中で一番失点に繋がったのは、設問分析の精度です。時間配分で知識問題をもう少し時間をタイトに設定すれば読解に時間を回せたので正答率は上げられた可能性が高い。

1を時間短縮すれば、時間がかかる正誤問題に時間を使えたはず。+ーイメージ、抽象から具体といった考え方は演習でその都度意識してもらうしかない。

知識の不足が問題ではないK君は得点を上げるなら演習をしていくのが一番効果が高い。

ただ、第一志望の早稲田を考えると、正誤問題の処理をもっと短時間で出来るようになれば長文に回せる時間も増やすことが出来るので全体のパフォーマンスはあがる。心理的にも知識問題である程度取ったほうが動揺する可能性も減らせる。

英語の演習で取られる時間は、解く時間、授業、復習などを考えると時間がとられるので、現状の演習を増やすことは現実的ではない。ネックがある国語に時間を使ったほうが全体の得点を上げることが可能。

文法に関しては充分完成しているので、正誤問題の訓練を行う。

既習テキストでは英文法・語法1000が正誤問題を含んでいるが、分野別でK君は正解が容易に想像ができるので、範囲が限定されていないスーパー講義 英文法・語法正誤問題集を導入する。

早稲田の演習の前にA問題は完成させておきたいので、予備日となっている土曜日に導入。オンラインテストは正答率が90%近くになっているので、90%を超えたら導入。

オンラインテストの時間を正誤問題の対策に時間を充てる。

難易度も高く、重いテキストなので、午前中でもっとも効率が良い時間帯にやる。単語の後にやるのが良いと思うが、K君と相談の上決定する。

文法に関してはチャートレベルでは調べきれない例が出てくるので、ロイヤル英文法でも調べること。調べた際に、過去問、問題集のどこから参照したか記入すること。(2012 中央大学全学部)

演習前にかならずチェック・リストを確認する。

優先順位のつけかた

ここまでみてわかるように、K君は高い学力をもった受験生です。

英語をさらに伸ばす方法もありますが、全体のバランスを考えると、国語を強化したほうが短時間で得点は向上できることが明らかでした。これは受験する大学の過去問を分析して、どの分野でどれくらい得点できるか把握しているからできることです。

K君の場合は、早稲田大学が第一志望だったので、早稲田で受験する学部ではどれも正誤問題が問われました。そのため、正誤問題を強化することにして、バランスをとりました。

強化する範囲は正誤問題で、このレベルになると特化した訓練を行わないと得点を伸ばすことは難しくなります。

既習テキストの英文法・語法1000を使うほうが、時間は短縮できますが、分野別の構成なので、ランダム、全範囲での対応力を養成する必要があるKくんには不向きです。そのためスーパー講義 英文法・語法正誤問題集を導入を考えました。

一日使える学習時間はK君の場合平均で425.7分で、これ以上追加することは無理です。睡眠時間は480分を切るとK君の場合は効率が悪くなりました。425.7分は毎日記録を取って修正して最適化した数字です。

このように判断できるのは使える時間を把握しているからです。毎日学習記録を付ける必要があるのがわかってもらえるとよいのですが。

使える時間を把握することの重要性は、以前にも述べていますが、また、稿を改めて詳細に検討します。

どのテキストをどの時間に解くかで効率が大きく変わるのですが、これも記録をとっていないとわからないことです。

何を勉強すれば良いかは、殆どの受験生は自分でもわかります。

それなのに、力をつけることができないのは使える時間を把握せず、無茶な計画を立てるからです。

時間を把握して、過去問を解いて分析すれば、実際、このブログで書いてある細かいことを考えなくても効果がある学習計画は立てられるんですよ。まあ、立てられない受験生がほとんどですから、私の仕事はなりたつわけではあるんですけど。

過去問の分析は、受験する大学すべてで行う必要があります。そして、合格最低点をとるためにはそれぞれの分野の現状の力を把握する必要があります。

そして、短時間であげられる分野から強化することが必要になります。

そして短時間であげられる分野を強化するためには、それに応じたテキスト、講義などを選択する必要があります。

まとめ

過去問を解いて分析したら、優先順位をつけよう。優先順位は短時間で上がる分野を一番優先順位を高くする。受験はあくまで総合点。

短時間で上がる分野で強化するテキスト、講義を選択する。

優先順位をつけても、時間の制約があるので、かならず自分の使える時間を把握する必要がある。

使える時間に応じて、ペース配分する。

次回は、自分の使える時間を把握することにしましょうか。それとも更に幾つかの例を上げて考えてみましょうか。K君は高い学力だったので、そうでない浪人生、現役生、高校一年生、高校二年生などの例があったほうがイメージしやすいかもしれませんね。どの分野を強化するかについての話になると、テキストなどの話にも踏み込まざるを得ないですね。

受験生の皆さんも体調に気をつけてくださいね。

 

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